共同親権の費用分担:どちらが何を払うのか、なぜお金は動き続けるのか
「共同親権だから、お互いに貸し借りはない」。食費についてはその通りですが、それ以外のほとんどには当てはまりません。線引きはどこにあるのでしょうか。
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1週間はこちらの家、次の1週間は向こうの家。書面の上では、共同親権はお金の問題を解決してくれます。自分が子どもをみている期間は自分が食べさせ、住まわせ、服を用意する。だから貸し借りは生じない、というわけです。
ところが給食費の請求書が届きます。次に180ユーロのメガネ。そして修学旅行費、音楽教室の月謝、通学バスの定期券。どれも特定の週や特定の家に属するものではありません。そして、まさにそこから精算がふたたび始まります。
時間を分けることは、費用を分けることではありません
半々の取り決めが整理しているのは時間であって、お金ではありません。これがいちばんよくある勘違いで、2年たったころにいちばん高くつくものでもあります。
交代制がほんとうに解決していること:それぞれの親の担当期間中の日常の費用です。食事、家賃、電気代、洗濯、週末の外出。子どもをみている側が払い、相手には何も求めません。
解決していないこと:
- どちらの家にも共通する費用:給食費、学童保育、習い事、通学の交通費、学校の保険料;
- 臨時の費用:保険がきかず自己負担になった医療費、歯列矯正、メガネ、補聴器、修学旅行費、自動車教習所、私立校の学費;
- 子どもと一緒に移動する買い物:冬用のコート、通学カバン、スマートフォン。どちらの家にも留まらず、子どもとともに動きます。
共同親権になっても、養育費が自動的になくなるわけではありません
半々の取り決めなら養育費の支払いは消える、という考え方は、たいていの法制度では誤りです。それぞれの親が自分の資力に応じて負担するよう法が求めている場合、泊まる日数を均等に分けたからといって、その義務が消えることはありません。
一方の親の収入が1 800ユーロ、他方が3 600ユーロなら、厳密な交代制のもとで子どもは1週おきに半分の資力で暮らすことになります。ですから裁判所は、共同親権であってもその差を埋めるために負担を命じることがあります。額は単独監護の場合より小さいのがふつうで、会話のなかでは別の呼び方をされます。「差額」です。
正反対の方向の間違いが2つあります。
- 共同親権だからという理由で養育費を一切拒むこと。これはどの国でも法的な主張として通りません;
- 共同親権のもとでの養育費が臨時の費用までカバーしていると思い込むこと。ほかの場合と同じで、カバーしていません。この分担の詳細、事前合意のルール、分担基準については、別居した親のあいだで子どもの費用を分けるの記事で扱っています。
手当と税金:噛み合わない2つの論理
ここはほとんど誰も想定していない部分ですが、給食費の1年分より重くのしかかります。
児童手当。 共同居住のもとでは、申請すれば両方の親に分けて支給できる制度が多くあります。その申請をしないと、一方の親だけに支給され続け、他方は何年もあとになって知ることもあります。分割はまず自動では行われません。申請が必要です。
税の軽減。 子どもがいることで世帯の税が下がる制度では、共同居住はふつう、その軽減が一方に全額認められるのではなく両方の親に分けられることを意味します。半分が2つあっても、これまで丸ごと受けていた世帯にとっては1つ分の価値になりません。その差は年に数百ユーロになります。
日々の精算にとって重要なのはこの点です。一方の親だけが受け取った手当は、収支に入れるべき収入です。 一方が手当をすべて受け取り、請求書は半分ずつに割るのであれば、その分け方はもう対等ではなく、ただ対称なだけです。
家が2つあると、なぜすべてが高くつくのか
子ども1人に家が2つあるということは、ベッドが2つ、机が2つ、文房具が2組、サブスクリプションも2つになることが少なくありません。共同親権にかかる総費用は、家が1つの場合より高くなります。どんな分担基準を使ってもこの事実は消えません。
だからこそ、早めに決めておく価値のある問いがあります。何を二重に持ち、何を移動させるのか。
| どうなるか | 誰が払うか | |
|---|---|---|
| 二重に持つ | ベッド、机、着替え、歯ブラシ、おもちゃ数点 | それぞれの親が自分の家で。精算しない |
| 移動する | コート、靴、通学カバン、スマホ、ノートパソコン、楽器 | 分担する:家のためではなく子どものための買い物 |
| どちらにも属さない | 給食費、学童、習い事、交通費、修学旅行、医療 | 書き留めた基準で分担 |
原則は言うのが簡単で、何か月分もの言い争いを省いてくれます。どちらの家にも属さないものを分担する。 自分の家のために買ったベッドは共同のものではありません。日曜の夕方に一緒に出ていくコートは共同のものです。
3つの分担基準、そして続くのはどれか
どの基準を選ぶにしても、正確な割合を書き留めてください。 「費用は分担する」は分担基準ではなく、言い争いの1行目です。
- 半分ずつ。 単純で分かりやすく、収入が近ければ公平です。2倍の差があると不公平になります。収入1 800ユーロの親が3 600ユーロの親と同額を払うのですから、手元にあるものに対しては2倍払っていることになります。
- 収入に比例させる。 両方の手取り収入を足し、それぞれの取り分を割合で出して、すべての請求書に当てはめます。2 000ユーロと3 000ユーロなら40 %と60 %です。
- 項目ごとに分ける。 一方が給食費と習い事、他方が医療と衣類を持つ。最初は分かりやすいのですが、項目は偏っていきます。歯列矯正が1年あるだけで釣り合いは崩れ、誰も再計算しません。
比例での分担には現実的な欠点があります。自分の収入を明かし、それを更新し続けなければならないことです。2022年の収入で決めた基準を見直さないままにしておくと、いつのまにか実態と合わなくなります。年に1回、1月に見直せば十分です。
毎回、何を記録するか
その日に記録しなかった共同の費用は、消えた費用です。悪意があるからではなく、3か月たつと46ユーロの博物館見学の費用が返済済みなのか、何か別のものと相殺されたのか、もう誰にも分からなくなるからです。
情報は5つ、それ以上は要りません。
- 支出の日付;
- 誰が払ったか;
- 健康保険からの給付があった場合はそれを差し引いた、実際に自己負担した金額。これがいちばんよくある間違いです。医療費の請求額そのものを分けてしまうと、すでに戻ってきた分を相手にもう一度払わせることになります;
- それぞれの親の負担分を、割合ではなく金額で。割合は計算し直さなければいけませんが、金額は読むだけです;
- その場で撮影した領収書。1月の歯列矯正の請求書は、6月には見つかりません。
おやつまで数えないための、しきい値
何でも数える共同親権は、暮らしていけなくなります。しきい値を一度決めて、それを守ってください。それを下回るものは、それぞれが何も言わずに払います。
20ユーロなら多くの家庭でうまくいきます。おやつ、映画のチケット、友だちへの誕生日プレゼントは通し、給食費、靴、通院はとらえます。しきい値は1セント単位で公平にするためのものではありません。記録を続けられる状態に保つためのものです。そして続けられる記録が、実際に続く記録です。
日曜日を犠牲にせずに記録を続ける
やり方は3つ、確実さの低いものから並べます。
頭のなかで。 3週間はもちます。そのあとは、それぞれの親が自分の立て替えはよく覚えていて、相手が払った分はあまり覚えていないという状態になります。人間としてごく当たり前のことです。
共有の表計算シート。 誠実で、無料です。日付の列、支払った人の列、自己負担額の列、それぞれの負担分の列。1人が入力し続けるかぎりは機能しますが、それはまさに避けたかった問題そのものです。
費用分担アプリ。 それぞれの親が自分のスマホから、払ったその場で記録し、領収書の写真も添えます。収支はおのずと出て、しかも両方で同じものになります。一方の言い分と他方の言い分が並び立つことは、もうありません。
Kotissoがやっているのはこれです。両方の親が入る1つのグループ、収入に合わせた割合の基準、支出ごとに添付する領収書の写真、そして精算内容を誰かに示さなければならないときに書き出せるPDFの明細書。収支、書き出し、領収書は無料で、上限もありません。
よく出てくる質問
共同名義の銀行口座は必要ですか。 必要ありませんし、別居後にはむしろよくない考えであることが多いです。共同名義の口座には連帯責任がついてきます。それぞれが自分の側の支払いをして、記録し、月に1回振込で清算しましょう。
どのくらいの頻度で清算すべきですか。 月に1回です。金額が小さいままに保てるくらいには頻繁で、週に1回振り込む事態にならないくらいには間隔があります。
相手の親が何も記録しない場合は。 それでも自分が立て替えた分を、領収書とともに記録してください。1人が続けている記録は、記録がまったくないよりましです。そしてその話題が出た日に、話し合いの土台になります。
すでに使ってしまった費用について意見が合わない場合は。 ほかのものと混ぜないでください。それは脇に置き、ほかはすべて記録し続けて、別に扱います。争いのある支出1件が明細全体を止めてしまうと、それ以外はきちんとしていた6か月分の精算が無駄になります。
共同親権は精算をなくすのではなく、その性質を変えます。養育費は少なくなり、分担する請求書は増えます。これを暮らしていけるものにするのは善意ではありません。基準、しきい値、頻度を一度書き留めておくこと、そして費用が発生した日にそれぞれを記録することです。